こんちには、にゃーすです。
梅雨とは思えない暑さが続いていますが、お元気でしょうか。
この記事から早3年。 にゃーすのひとり息子氏はこの春、大学受験をむかえたのでした。 転勤族でひとりっ子の子育てもいよいよ終盤。 後悔しない「ひとりっ子転勤族のための大学受験」について書き記しておきます。
※前提として「普通科」の高校生基準
※国公立・私立大学一般選抜向け
志望大学の場所は?
もし転勤族でなければ、まず、地元の大学を受験するのか、県外の大学を受験するのかを考えますよね。 しかし、転勤族はもともと地元がないので、シンプルにやりたいことができる大学はどこか? という考えを軸に大学を選択しました。
男の子なので、大学生の間も親と一緒に住みたいという気持ちが女の子より薄いのも要因の一つかもしれません。 親のほうも、地元や持ち家がない分、ずいぶん前からひとり息子氏の進学先については、自由になんでも選べるように、という考えがありました。
ぼんやりとでも、将来どんな職業に就きたいか、好きなことを学びに大学へ行くのか、資格を取得したいのかなど親子で話すことがたいせつです。 我が家では中学生くらいからいろいろ話はしていて、なりたい職業から逆算させて大学の学部を調べていくということをしていました。 それが中学生~高1くらいでした。
絶対間違ってはならぬコースの選択
絶対に間違ってならないのは、高校2年進学時のコースの選択でしょう。
この時点で、ぼんやりとしていた進路もどういう大学に進学したいのか、はっきりと決めておかねばなりません。 選択する教科によって受験できる大学が変わってくるからです。 しかしこのあたりは、高校側がしっかりと指導してくださると思うので親が出る幕はほぼなし。 ただし、進路説明会は時間の許す限り親が出席するのをお勧めします。 その理由は、
- 受験事情が昔と違う⇒まず自分たちのころと比較するのは絶対やめましょう(笑)無意味で時間の無駄です。
- 受験市場はどんどん変化する⇒うちの息子氏の時は、「なるべく浪人しないでください」と言われたものです。 それは翌年には「情報」の教科が増えるから、とのことで、救済措置はあるものの、お勧めしないとのことでした。
- 子供との一体感が意外と大事⇒今の時代だからでしょうか。 親がわがごとのように一緒に受験を戦おう! という姿勢は、子どもに響くらしいです。 息子氏の通学していた高校では、進路説明会が複数回あり、実際に卒業生が今年受験を迎える保護者の前で体験談を語ってくれるというものがあったのですがこれがとても役立ちました。 受験生が何をしてもらったらうれしかったかという話では、基本見守り体制がありがたいが
- 夜遅くなっても起きていてご飯を出してくれた
- 模試のあとのちょっとしたご褒美(アイス)を用意してくれた
- 模試の結果が悪くても何も言わずに見守ってくれた
- 送り迎えなどをしてくれた
- いつもと変わらない態度でいてくれた
- 他人と比べずにいてくれた
等々、生の声が聴くことができて、大変助かったものです。
さて、ひとり息子氏はゴリゴリの理系男子で、工学系・情報系への進路を希望していたので、もちろん理数コース(物理)へ。物理のコースは意外にも男女比は同じくらいで、理系女子が昔に比べると増えたなぁという印象でした。
運動系男子あるある!部活との両立
運動系男子にはあるあるでしょう。部活との両立が大きな課題となります。
進学した高校は硬式テニスの強豪校でもあったので、一生懸命部活をしたところでひとり息子氏が追いつけるはずもなく、結局テニススクールに通いながら個人レッスンまで受けることに!(笑)送り迎えは小学生の習い事のときくらいの忙しさにはなりましたが、そのおかげで難しい思春期のひとり息子氏とコミュニケーションがしっかりと取れ、親子の良い思い出になりました。
本人も硬式テニスを通して人として大切なことをたくさん学ぶことができました。それは、受験にも通ずることばかり。
逃げずに厳しい練習をし、素直にアドバイスを聞き、周りに感謝する、というのは、受験で大いに役立ちました。進学校だったので部活の先輩方の両立している姿は、リアルなビジョンが描けて良かったというのも部活をしていた醍醐味でもあります。
部活引退。その後が大事
そんなこんなで2年生も終わり、受験生になった実感なく3年生に。このころは高校総体に向けて硬式テニスの練習ばかり。たくさんのOBが見守る中、高校総体を終えました。その年は負けてしまい、インターハイには出場できなかったので引退決定、真の受験生となりました。
なんだかんだ言って、部活をしている間って、帰宅部の子たちがリードしているんだろうと、焦りますよね。実際、帰宅部の子たちは部活をしている間に勉強しています。
なので、本当に大事なのはやっぱり部活引退後でしょう。うちの場合、大好きな硬式テニスをしていたからこそ、メリハリをつけて塾との両立もできていたわけで。引退後は少々荒れました・・
はっきり言って根詰めて勉強した経験もなく、大好きな硬式テニスもできず、周りはどんどん成績を伸ばして(いるように思える)、秋口になると学校推薦や総合型選抜でポツポツ決まり始める人も出てくる。
そんな中、不安や運動ができないフラストレーションがたまり、結構根性がひん曲がってくるひとり息子氏。それを見るのはまぁまぁ辛かったです。でも親としては受け止めるしかありません。かなり戦いもしましたし、涙することもありましたが、受験がなくなるわけではありません。
どんどん時間は過ぎていきます。とにかくあと共通テストまでの7か月、どのように時間を使って戦い抜くか。それを本人に考え決めさせることが大事です。息子氏の場合は進路指導の先生からの影響が大きく、支えてもらったようです。親は教科や模試の内容、心構えに至るまでアドバイスできないので、進路指導の先生や担任の先生、塾の先生などが細かく指導してくださると、受験生の耳にも入るのではないかと思います。
受験の方法
苦手科目は現状維持、得意科目を伸ばすことに決めた息子氏。これがやっぱり英断だったと思います。英語が大の苦手で現状維持もなかなか難しいくらいでしたが、なんとか維持。そして、息子氏が最も得意だったのが物理。塾のコースも物理にかなりの時間とお金をかけました。
学校が進学校の場合は、基本、共通テストを受験することになるので、息子氏の高校も受験対策=共通テスト対策、でした。息子氏は3年生の6月まで部活をしていたし、共通テストの勉強から私立の勉強に切り替えるのはもう遅いと考え、私立を受験する際は「共通テスト提出のみ」で受験することに決めました。
理系男子ならぬ物理大好き男子だったので、無駄や非効率が大嫌いという性格もあいまってひたすら英語の現状維持と物理・数学に磨きをかけていきました。
滑り止めなし?!本命のみ
おすすめできるか分かりませんが、息子氏は滑り止めの私立を1校も受験しませんでした。親としては、自分たちの普通は、本命を2校ほど、滑り止めはいくつか受験するというイメージがあったし、いくつか滑り止めを受験することは本番に向けて練習にもなるのでは?と伝えましたが
- 希望していない大学は合格しても行かない
- 経験は模試をたくさん受けてきたから必要ない
- 逆に多く受験すると体力と頭脳が持たない可能性もある
- 不合格の場合は1浪まではさせてほしい
とのことでした。息子氏が考えて決めた大事なことなので、充分話し合った結果、息子氏の意見を尊重しました。
国立1校・私立2校という戦略
さて、共通テストを無事受験し、自己採点後に2次でどこの国公立を受験するかを決めていきます。ここで重要なのは
- 例年の倍率を調べる
- 受験教科の確認
- 配点の確認
ということです。例えば、学部の中でも似たような学科があるかと思います。例年の倍率はどうですか?変動はないでしょうか。息子氏が受験した地方国公立大学は隔年で各学科の倍率が高低の傾向にありました。去年高ければ今年は低い、その逆もあります。また変動のない学科もあるでしょう。
それをリサーチしておくことが大切です。なにも考えずにこの学科!ではなくて、当たり前ですが、なるべく倍率の低い学科がおすすめです。(学びたい分野に差しさわりがなければの話ですが。)
そして、苦手な教科がない学科、あっても配点が少ない学科、得意な教科しかない学科、配点の高い学科などを調べて、自己分析をさせます。
その結果、ひとり息子氏は共通テスト利用で私立大学2校(うち1校は2学科)に提出しました。私立はこれで終了。提出するだけ。楽ちん~~。ただし、全部本命。滑り止めなし。ひえ~
国立はもちろん英語のない物理と数学で受験できる大学を選択しました。結構遠方だったけど!!(でもまぁ、数は少ないが調べてみるとあるもんだw)
金銭的余裕・転勤経験は選択肢を広げる
何はともあれ、ひとりっ子であるが故の金銭的余裕と、転勤族で培ってきた様々な経験が、大学受験においては選択肢を広げたな、と思います。
周りの友だちはたいてい兄弟がいる。そうすると金銭的に県外に出られない子もいる。ゆえに県内の国公立が本命になり、合格しなければ浪人する・・もしくは県内の比較的安価で偏差値的にも低めの私立大学へ行かざるを得ない。というのがお決まりパターンなわけです。
また、地元志向が強い、この家を守ってもらいたい、県外に出ないでほしいなど、子どもの教育の妨げになるような親のエゴも転勤族にはありません。
転勤族ひとりっ子は、金銭的にも兄弟がいる家庭よりは余裕もあるので、選択肢はいくつも広がりますし、転勤族はもともと足軽なので、遠い県を受験するといわれても驚くことがありません(笑)
結果発表
- 地方国立大学工学部 偏差値60 合格
- 関東圏私立美大 美術学部A学科 合格
- 関東圏私立美大 美術学部B学科 補欠合格⇒のちに繰り上げ合格
- 関東圏私立美大 美術学部A学科 補欠合格⇒繰り上がりなし不合格
ん?進学校理系コースから美大?!そうなんです。実はゴリゴリの物理男子なのにゲームプログラマーになりたいからと、地方国立大学工学部を蹴って、美転!
しかも一番行きたかった学科に繰り上げ合格を果たし、美大なのに実技無し、共通テスト提出のみで合格という、かなり希少な方法で合格をつかみ取ったのです。
本人曰く、国立に合格せずに美大に進学するのと、国立に合格した経験があって美大に進学するのでは自分としては全然違う、と。勉強したことは無駄にはせず、高校の進路指導の先生や担任の先生に恩返しをするためにも、国立大学に合格することは意味があった、と言っていました。←かなり武士w
余談ですが・・
同級生のママ友さんの話。息子氏とも仲良しの文系息子くんはひとり息子氏より少し偏差値が上。英検2級も持ってる!ただ、受験方法がうちとは逆で。同じく3年生の6月で引退し、本格的な受験勉強を始めたとき、国立大学を受験するのをやめ、私立に絞ることに。本命は2校、滑り止めを2校。学科を変えて合計2週間くらい受けまくっていました。文系だからいろいろ替えが効くらしい。(経営・経済・政治経済等々)
結果、滑り止めの下から2番目の1学科のみ合格。残りは全部不合格。本人は本命に不合格だったことに加え、滑り止めの行く気がなかった一番下の学校にも不合格だったためかなりのショックだったよう。浪人を決意するも、ママ友夫婦が大反対。(そこはお姉ちゃんが私立大へ在学中なので金銭的な問題もあったそう)浪人もできず、しぶしぶ合格した大学へ。今はバイトしながら、競〇とパ〇ンコを楽しんでいるそう。ママ友が肩を落としていました・・🥲
まとめ
親ができること
- 親は見守りつつ一緒に戦う
- 教育資金を貯め子供に惜しみなく使う(子供が分かるくらい)
- 他の子どもと比べない
- 過度な励まし・根拠のない大丈夫は返って逆効果、普段通りに
- 遅い時間の食事の提供、送り迎え、大変ですが普通にこなそう
- 行ってらっしゃい、気を付けて、おかえりなさいは安心材料。返事がなくても届いている
子どもがやること
- 自己分析
- 受験内容の分析
- 得意科目を伸ばす
- 不得意科目は現状維持
- 自分で考え、自分で決める
ひとりっ子だから、お金と時間を充分にかけてあげられることって多いと思います。転勤族だから、アンテナを張って情報を集められることもあります。足軽なので子どもの大学での学びについて可能性を最大限に大きくできるのではないでしょうか。
望んでひとりっ子、望んでないけどひとりっ子、なんとなく気づいたらひとりっ子。いろいろあるかと思いますが、一番お金がかかる大学受験のときになって、ひとりっ子の良さを痛感しました。
だって、全国どこでも自分の行きたい大学希望していいよって言える親、最高じゃないですか?
ひとりっ子転勤族の皆さん、胸を張りましょう🙆♀️
いやしかし、何故かワタクシ、大学生になったひとり息子氏とそして旦那氏とも一緒に暮らしているんですよ。。それはまた次回のお話で・・
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